今回は、BESVの「PSA2」とDAHONの「K-FORTH」を、実際の通勤で乗り比べてみました。
走ったのは、自宅から店舗までの往復約6km。行きには約4%の勾配が500mほど続く坂があります。平坦な道だけでは分かりにくいアシストの力や、小径タイヤならではの乗り味を確認するには、ちょうどよいコースです。
どちらもコンパクトな電動アシスト自転車ですが、実際に乗ると性格はかなり異なります。
今回乗り比べた2台
| BESV PSA2 | DAHON K-FORTH | |
|---|---|---|
| タイヤサイズ | 20インチ | 16インチ |
| 変速 | 外装7段 | シングルスピード(変速なし) |
| サスペンション | 前後に装備 | なし |
| 重量 | 19.6kg | 約12.5kg |
| 走行可能距離 | 最大約90km | 約30km |
| 折りたたみ | 不可 | 可能 |
| 得意な使い方 | 通勤、街乗り、休日のサイクリング | 車載、旅行先、短距離の移動 |
※走行可能距離は公表値です。アシストの使い方、坂道、路面状況、気温、乗車する方の体重などによって変わります。
BESV PSA2|電動アシストでもスポーツバイクらしい走り
PSA2は、今回ほとんど7速に入れた状態で走りました。
平坦な道ではすぐに時速24km付近まで達するため、巡航中はモーターに引っ張ってもらうというより、自分でしっかり走っている感覚があります。日本の電動アシスト自転車は、速度が上がるにつれてアシストが弱まり、時速24kmに達すると補助力がなくなる仕組みです。そのため、発進や坂道ではしっかり助けてもらい、速度に乗ってからはスポーツバイクらしく自分の力で走る、という切り替わりを自然に感じられました。
約4%の坂では、普段の半分くらいの力で登れる印象です。電動アシストらしい力強さはありながら、ペダルだけが不自然に先へ進むような感覚は少なく、スポーツバイクに乗っている楽しさが残っています。
前後サスペンションは、派手ではないものの効果あり
フロントサスペンションは、歩道の段差などで受ける衝撃を軽くいなしてくれます。大きく沈み込むタイプではなく、街中の細かな段差を少し穏やかにしてくれる程度です。
リアサスペンションは、普通に走っているだけでは「動いている」と分かりにくいかもしれません。ただ、路面からの突き上げが少なくなっていることや、ブレーキをかけたときにわずかに沈み込む動きから、その効果に気づきます。
前後サスペンションという言葉から、マウンテンバイクのような大きな動きを想像すると少し違います。PSA2のサスペンションは、街中での乗り心地を自然に整えるための装備と考えると分かりやすいでしょう。
速さを競うより、気持ちよく走るのが楽しい
20インチの小径タイヤで、今回は主に7速を使っていたこともあり、大径のスポーツバイクと比べると、長い距離ではペダルを回して走る感覚が強くなりました。その一方で、タイヤが小さいぶん発進時のアシストを力強く感じやすく、止まる・走るを繰り返す街中では軽快です。
坂道と平坦路が混ざる道を、あまり速度を出さずにのんびり走るのが楽しい一台でした。通勤だけでなく、休日に街を散策するような乗り方にもよく合います。
DAHON K-FORTH|16インチとは思えない登坂力と圧倒的な軽さ
K-FORTHは、PSA2よりさらに小さい16インチタイヤを採用した、折りたたみ式の電動アシスト自転車です。
約4%の坂に入ると、小さな車体から想像する以上にぐんぐん登っていきました。変速のないシンプルなモデルですが、今回のような街中の坂であれば、アシストがしっかり助けてくれます。
操作も非常に簡単で、電源ボタンを押したら、あとは普通の自転車と同じように漕ぐだけです。アシストモードの切り替えなど、複雑な操作はありません。
16インチならではの軽快さと注意点
乗り味は非常に軽快です。ハンドル操作に対する反応が速く、狭い場所でも向きを変えやすい反面、少しハンドルを動かしただけでも車体の向きが変わりやすい「クイック」な感覚があります。
また、タイヤが小さいため、道路の端にある溝や段差はPSA2より気になりました。とくに乗り始めは、路肩の溝や荒れた路面を避け、ハンドルを急に切らないようにすると安心です。
これは欠点というより、軽さとコンパクトさを優先した16インチモデルの特徴です。速度を上げて長距離を走るより、短い距離を軽快に移動する使い方に向いています。
約12.5kgだから、車に積んで出かけやすい
K-FORTHの大きな魅力は、電動アシスト自転車でありながら約12.5kgという軽さです。一般的な折りたたみ自転車に近い感覚で扱え、折りたためば車のトランクにも積みやすくなります。
走行可能距離は約30km。毎日の長距離通勤よりも、旅行先やキャンプ場、車で出かけた先での移動などにちょうどよい設定です。
「旅先で少し離れたお店まで行きたい」「駐車場から観光地を回りたい」といった場面では、かなり便利な一台だと思います。
実際に乗って分かった、2台の選び方
BESV PSA2がおすすめの方
- 毎日の通勤や街乗りで使いたい
- 坂道だけでなく平坦路もしっかり走りたい
- スポーツバイクらしい走りを楽しみたい
- 段差からの衝撃を少しでも抑えたい
- ある程度の距離を安心して走りたい
DAHON K-FORTHがおすすめの方
- 車に積んで出かけたい
- 旅行先での移動手段がほしい
- 玄関など限られた場所に保管したい
- 電動アシスト自転車でも軽さを重視したい
- 複雑な操作をせず、気軽に乗りたい
まとめ|走る楽しさならPSA2、持ち運ぶ便利さならK-FORTH
往復約6kmの通勤では、どちらも坂道を含めて無理なく走ることができました。
PSA2は、前後サスペンションと7段変速を備え、電動アシストの便利さとスポーツバイクらしい走りを両立したモデルです。日常的に自転車で走る時間そのものを楽しみたい方には、PSA2が向いています。
一方のK-FORTHは、16インチ・約12.5kg・折りたたみ可能という携帯性が最大の魅力です。長距離を速く走るためというより、車や旅行と組み合わせて、出かけた先での行動範囲を広げてくれる一台です。
毎日の移動を快適にしたいならPSA2。持ち運べる電動アシスト自転車がほしいならK-FORTH。どこで、どのくらいの距離を、どのように使いたいかを考えると、自分に合う一台を選びやすくなります。
気になる方は、使いたい道の坂の多さや保管場所、車載の予定なども含めて、お気軽にご相談ください。
製品情報確認日:2026年8月8日
参考:BESV PSA2 公式製品ページ/BESV共通取扱説明書