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燃えぬなら、燃やしてみせましょう、自転車で!

クロスバイクやロードバイク、MTBなどのスポーツバイクに興味をもたれた理由として多くお聞きするのが、運動不足解消やダイエット。自転車に乗れば、いかに他のスポーツに比べて楽に、脂肪を燃やすことができるのでしょうか。

運動効果の面からみると、自転車に乗ると有酸素運動を行え、主に脂肪燃焼、筋肉作り、心肺機能の向上の3つの効果が期待できます。ウォーキング、ランニング、サイクリングのなかで、足への負担が少なく、脂肪燃焼効果の高い運動は、実はサイクリングだということはあまり知られていないのかもしれません。

脂肪を燃焼するには、消費カロリーを増やせばいいと一般的に言われます。運動の消費カロリーは、「メッツx 体重 (kg) x 1.05」という式から求めることができます。「メッツ」というのは、安静時を1としたときに、その運動が何倍の強度をもつかを示す単位。自転車に乗った場合、時速16.1km-19.2kmで走行するとメッツ6.0、時速19km-22.4kmで8.0、時速22.5km-25.6kmで10.0、時速25.7km-30.6kmで12.0だといわれています。

例えば、体重が60kgの人が、自転車に乗り、時速16km(通勤等で自転車をこぐ際の平均速度)で1時間走ると、378kcal消費できます。同じカロリーをランニングで消費しようとすると、時速8km(軽度なランニングの平均速度)で48分間走る必要があります。自転車で1時間走ることはそんなに苦しくはないですが、ランニングで1時間弱走り続けるのは、人によってはしんどいかもしれません。

また注目したいのは先の足への負担です。人間は立っていても重力と同じ1Gの力が、足にかかっています。ウォーキングだと約1.2G、ランニングでは片足に2.5Gの力がかかります。つまり、片足に体重の2.5倍の力が着地ごとにかかることになります。これに比べて、自転車はペダルを回転させるだけの運動なので、地面への着地衝撃がなく、足への負担はきわめて低いことがわかります。長時間運動する時に、足への負担が一番少ないのは「自転車」なのです。

さて、運動強度を上げれば脂肪を燃やせるかというと、そうでもないみたいです。筋肉は脂肪と糖質の二つをエネルギー源として動きますが、運動強度が高くなるにつれて脂肪ではなく糖質を使う割合が多くなるといわれています。逆に運動強度が低いほうが脂肪を使う割合が増えるわけです。

では脂肪燃焼効率がいい運動強度とはどのように計ればいいのでしょうか。そこで参考になるのが心拍数です。最近では、腕や胸に心拍計を取り付けてトレーニングしている方を見かけることが多くなりました。ことに脂肪燃焼という観点からすると、ここはきちんとデータを使って効率よく燃焼させたいもの。

そこで利用するのが「ファット・バーン・ゾーン」と呼ばれる心拍数帯。その人の心拍数の上限(最大心拍)の50-60%ぐらいを指します。最大心拍は、220から年齢を引いた数で、例えば、30歳の人の最大心拍は190となります。ファット・バーン・ゾーン時の心拍数は、「(最大心拍数―安静時心拍数)x 0.5-0.6 + 安静時心拍数」で求めることができます。起床時の心拍を安静時心拍数とするなら、たとえば安静時心拍数が70だとすると、(190-70)x0.5-0.6+70=130-142拍/分がファット・バーン・ゾーンとなります。一般的に、自転車で運動するときには、心拍数を120程度にして、長い距離を走ると効果的だといわれています。またあまり起伏のない河川敷のサイクリングコースなどを選ぶといいみたいです。

自転車にのって、河川敷のサイクリングコースを走り、移り行く景色を眺めながら、ちょっといつもよりちょっと長く走るだけで、脂肪燃焼効果が高くなり、日ごろの運動不足の解消だけでなく、ダイエットにもつながる。これも自転車の魅力の1つなのかもしれません。